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「えらいね。自分も怖い目にあったのに、他のだれかのこと思いやれるなんて。」(直輝のためにノートをまとめる茉莉に向かって)

笑顔のない人生ほど、さみしい人生はないって思うんだ。初めて2年3組の生徒たちに会ったとき、みんなとっても冷たくてこわばった表情をしてた。あのとき、あたしは思ったんだ。みんなの顔に笑顔を取り戻したいって。

だから、試合をのびのびと楽しんでる上田くんの笑顔を見て、すごくうれしかった。たしかに、彼のプレーは下手だったし、試合だってボロ負けだった。でも、彼にはバスケが好きだっていうまっすぐな気持ちがあったから、たった1回のゴールでもあれだけ喜ぶことができたんだよね。そう、笑顔になるには、自分の気持ちに素直になることが大切なんだ。自分にウソをついたままじゃ、心から笑うことなんてできるわけないものね。

木下くんも、あの試合で、それに気づいたんじゃないかな。たとえ何十点取っても、あたしへの敵対心や裏切った友だちへの怒りに動かされたゲームなんて、むなしいだけ。そう思ったから、彼はゲームを放棄したんだよね。このゲームが、木下くんが変わるきっかけになってくれたら、あたしはうれしい。もっと素直な気持ちでバスケや友だちに向き合えば、木下くんだってもっと学校生活を楽しめると思うんだ。そうやって、みんなが笑顔になれば、きっとすごく楽しいクラスになれるよね。

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